「ローカルSEOとは具体的に何をやるのか?」「MEOと何が違う?」
ローカルSEOについて、聞いたことはあるけどよく分からないという方はいるのではないでしょうか。
ローカルSEOを実施すると、自社のビジネス情報を上位表示させられます。
今回は、ローカルSEOについて具体的な内容を解説します。
言葉の定義や似た用語との違い、実施するメリットも説明するので参考にしてみてください。
ローカルSEOとは
ローカルSEOとは、地域キーワードでの検索に特化したSEOのこと。
ここでは言葉の定義やローカルSEOの種類、MEOとの違いを解説します。
ローカルSEOとは
ローカルSEOは、地域名を含むキーワードで検索する際のSEO。
SEOとは「Search Engine Optimization」の頭文字を取ったもので、検索エンジン最適化を意味します。
一般的なSEOとローカルSEOは以下のように意味が違います。
意味 | |
一般的なSEO | Webサイトの検索結果で上位表示させる施策 |
ローカルSEO | Googleマップと紐づいた情報の中で上位を狙う施策 |
つまり「渋谷 コンビニ」「カフェ 横浜」など地域検索したとき、上位表示させる施策を指します。
ちなみにローカルSEOで上位表示される情報はGoogleビジネスプロフィールの内容。
そのため、Googleビジネスプロフィールの住所や営業時間、メニューなど店舗情報を最新化したり充実させたりすることがポイントになります。
スマホの普及により外出先で地域検索する人が増えたため、ローカルSEOの重要性は高くなっていると言えるでしょう。
ローカルSEOにおける表示の種類
ローカルSEOの表示方法は、主に2種類あります。
- ローカルパック
- ナレッジパネル
ローカルパック
ローカルパックは「地域名+サービス」のキーワードで検索した際に表示される、Googleビジネスプロフィールのリスト。
パッケージ化された地域情報のため、ローカルパックと呼ばれます。
自然検索よりも上に表示されやすいため、ユーザーに見つけてもらいやすいのが特徴。
ユーザーからすると、行きたいお店をすぐに見つけられるのがメリットです。
ローカルパックの種類は4つで、それぞれ表示方法が異なります。
- 通常のローカルパック
- ローカルスナックパック
- ローカルABCパック
- ローカルファインダー
通常、ローカルパックに表示されるビジネスリストは3つのみ。
それ以外はページ遷移しないと表示されないため、なるべく上位表示させることが重要です。
なお、それぞれのローカルパックの種類説明は、下記記事も参照ください。
ナレッジパネル
ナレッジパネルは固有名詞で検索した際、右側に出てくる情報ボックスのこと。
ローカルパックとは異なり、以下のように固有名詞で検索したとき表示されます。
- 地域名+公園名称
- 地域名+企業名
- 地域名+施設名
ナレッジパネルは1件のビジネス情報のみ表示されるため、特にユーザーの目を引くのが特徴。
写真やマップなども表示されるため、ユーザーは欲しい情報が一目で分かるでしょう。
ローカルSEOとMEOの違い
ローカルSEOと似ている言葉に「MEO」がありますが、同じ意味と捉えられます。
MEOとは「Map Engine Optimization」の頭文字を取った言葉。
「マップエンジン最適化」を意味し、ローカルSEOと同様、Googleマップに紐づいた情報の中で上位表示させる施策のことです。
意味に違いはありませんが、ローカルSEOは海外でも呼ばれている一方、MEOは日本のみの用語という違いはあります。
ローカルSEOのメリット
ここではローカルSEOを活用するメリットを3つ紹介します。
競合が少ないため対策しやすい
上位表示を狙うにあたり、ローカルSEOは競合が少ないのがメリット。対策しやすいと言えるでしょう。
一般的なSEOの場合、あらゆる情報の中で上位を狙う必要があります。
しかしローカルSEOの場合、主な競合は近隣地域の店舗や企業。
例えば渋谷にあるカフェが「渋谷 カフェ」の検索で上位表示を狙うなら、渋谷にある他のカフェが競合相手になります。
一般的なSEOよりも競合が少なく、上位を狙いやすいと言えるでしょう。
自然検索より上に表示されやすい
ローカルパックやナレッジパネルは、自然検索よりも上部に表示されやすいのが特徴。
一般的に情報は上部にある方が目に触れやすく、クリックされやすい傾向があります。
ユーザーは知りたい情報が早く見つかれば検索終了するため、情報は上部にある方が有利。
つまりローカルSEOを活用できれば、認知や来店の増加につながるでしょう。
費用対効果が高い
ローカルSEOを活用すれば、費用対効果の高い集客が可能です。
上位表示される情報は、無料で登録できるGoogleビジネスプロフィールの内容。
そのため基本的に、費用をかけずに対策を始められます。
例えば集客のためにホームページを開設しても、制作費用やサーバー運用費がかかりますよね。
対してローカルSEOは、ビジネスプロフィールの登録や情報更新を自分でやるなら無料。
また地域名で検索するユーザーはより目的意識が明確なので、売上・集客に直結しやすいと言えます。
ローカルSEOの具体的な対策
ローカルSEOで上位表示させる具体的な対策を解説します。
大別すると対策は2種類。Googleビジネスプロフィールに関して対策する方法と、それ以外の対策です。
なおGoogleは、表示順を上げる要素として以下の3つの重要性を挙げています。
- 関連性
キーワ―ドとビジネス情報の関連の度合い - 距離
キーワードもしくは現在地からの距離 - 知名度
Webサイトが上位表示されている、口コミなど
対策を講じる際は、上記3つを意識するようにしましょう。
Googleビジネスプロフィールに関する対策
ビジネスプロフィールに関する対策として、主な2つを解説します。
ビジネス情報を充実させる
まずビジネスプロフィールを充実させる必要があります。
検索キーワードとの関連性を高めるために、ユーザーが知りたい情報をできるだけ提供するためです。
例えば飲食店に来店したいユーザーは、最新の営業時間やメニューを知りたいはずですよね。
またお店の内装をチェックしたい人のために、写真も充実している方がよいでしょう。
検索ニーズに答えられるように概要説明を充実させれば、キーワードで引っかかりやすくなる可能性もあります。
なお、ユーザーによる検索キーワード数はインサイトから確認可能です。
インサイトを参考にしながら、掲載内容や実際のビジネスの改善に役立てることもできるでしょう。
また前提として、Googleビジネスプロフィールの登録とオーナー確認が必要。
いずれも済んでいないと、ビジネス情報を自分で管理できません。
済んでいないという方は、まずは下記の関連記事も参照ください。
口コミを管理する
ビジネスオーナーとして適切に口コミを管理しましょう。
Googleが示しているように、Googleビジネスプロフィールの口コミ評価、口コミ数は表示順に影響します。
Google でのクチコミ数とスコアも、ローカル検索結果のランキングに影響します。クチコミ数が多く評価の高いビジネスは、ランキングが高くなります。
Googleビジネスプロフィールヘルプ
また良い口コミでも悪い口コミでも、返信対応は重要。
良い口コミの場合、お礼を返信すればリピートにつながるかもしれません。
悪い口コミでも誠意を持って対応すれば、信頼度がアップする可能性もあります。
その結果、お店の口コミ数や評価が上がれば、さらに知名度が高くなると言えるでしょう。
Googleビジネスプロフィール以外に関する対策
Googleビジネスプロフィール情報を改善する以外の対策を3つ見ていきましょう。
NAP表記を統一する
ローカルSEOの順位を上げるために、NAP表記の統一に気を付ける必要があります。
【NAP表記】
Name(名前)、Address(住所)、Phone(電話番号)
掲載しているあらゆる情報とGoogleビジネスプロフィールの情報があっていないと、Googleは同一情報として判断できません。
その結果、関連性や知名度が上がらなくなってしまうため、整合性を取るように気を付けましょう。
被リンクを増やす
一般的なSEOと同じように、被リンクを集めることも表示順に影響します。
自社サイト以外で引用や言及されることは、知名度の高さを表すためです。
例えばSNSや他情報サイトに取り上げられることは、それだけ広く知られていることを指します。
オーナーとしては、SNSでの露出や他情報サイトへの掲載などに力を入れるとよいでしょう。
なおGoogleビジネスプロフィール以外で自ら情報発信する際は、NAP表記に気を付けること。
Googleが同じ情報と判断できなければ効果が半減するため、表記を統一してください。
自社サイトを改善する
自社サイトがあれば改善しましょう。
例えばSEOに力を入れる方法があります。
ウェブ検索結果での掲載順位も考慮に入れられるため、検索エンジン最適化(SEO)の手法も適用できます。
Googleビジネスプロフィールヘルプ
自社サイトが上位表示されていることは、それだけ多くの人に閲覧されていること、つまり知名度の高さを表します。
また、レスポンシブル対応にすることも一つの対策。
SEOへの直接的な影響はありませんが、ユーザーにとってメリットがあるため間接的に効果があると言えるでしょう。
ローカルSEOの注意点
ローカルSEOを実施する上で、注意したい点が2つあります。
複数地域にまたがったローカルSEOはできない
ローカルSEOにおいて、複数地域にまたがって上位表示させることはできません。
例えば住所が新宿のカフェについて、「渋谷 カフェ」で検索した際にも上位表示させるのは不可能。
ビジネスオーナー側としては、より多くの人にリーチしたいかもしれません。
しかしユーザーにとっては、渋谷のカフェ情報が欲しいのに新宿の情報が出てきたらデメリットですよね。
そのため、複数店舗を構える事業の場合でも、それぞれの拠点ごとにGoogleビジネスプロフィール情報が必要になります。
特典を付けて口コミを集めるのはNG
Googleビジネスプロフィールの口コミへの見返りとして、特典を付けることは禁止されています。
クチコミに投稿するよう顧客を促す: 簡単にクチコミを投稿できることをお客様に伝えます。ただしビジネス オーナーは、クチコミの見返りに特典を提供するなどの行為をしてはいけません。顧客にクチコミを投稿してもらうために、リンクを作成して共有することもできます
Googleビジネスプロフィールヘルプ
もちろん、口コミできることを顧客へ伝えることは可能です。
しかし「口コミを書いてくれたら次回〇〇%割引」のような特典を付けないように注意しましょう。
ローカルSEOとは?具体的な対策まとめ
今回はローカルSEOについて、言葉の定義や具体的な内容を解説しました。
ローカルSEOは、日本独自の呼び方「MEO」と同様の意味。
地域検索において、上位表示させるための施策を指します。
ローカルSEOは一般的なSEOよりもライバルが少ないため、比較的対策しやすいのが特徴。
無料から始められるため、費用対効果の高い集客を実現できるでしょう。
なお、上位表示させるためにはGoogleビジネスプロフィールを管理する他、他サイトの改善なども重要です。
例えば、ビジネスプロフィールの口コミを増やすこと、あらゆるサイトのNAP表記の統一、自社サイトの改善も対策の一つです。
また、実施においては以下の点にも注意しましょう。
- 複数拠点でローカルSEOを講じることはできない
- インセンティブ付きで口コミを依頼することは禁止
具体的な対策を参考にしながら、上位表示を狙って集客につなげてみてくださいね。